鉄橋を拡張したプロジェクトの概要です。


鉄橋通過時のジョイント音を出そう…ということです。
前回の鉄橋拡張をしたのはこのプロジェクトのためになります。
あまりに短い鉄橋だと通過音を出すのに理屈が合わなくなるので、適度な長さを確保しました。


だけど鉄橋通過音を出すのは、踏切制御よりも条件が厳しくなります。
例えば、踏切の手前に駅がある場合、急行などは遠くから踏切を作動させて、各駅停車は駅に停車させて発車前に踏切を作動させる…というように列車種別を見極めて作動させます。
これが鉄橋になると、前途の処理に加えて、通過列車が何両編成か…というのが条件に加わります。
2両編成が通過するのに、10両編成の通過音を出すのも違和感しかありません。
また逆も同じです。
自動運転だからこそ、次の通過列車が4両編成なのか、6両編成なのかがわかります。


そして更に厳しい条件が加わります。
それは通過速度です。
鉄橋を高速で通過すると「ダダン、ダダンダダン、ダダンダダン…」となりますし、低速で通過すると「ダッタン、ダッタンダッタン、ダッタンダッタン…」となるわけです。
列車が通過してしまったのに音だけ出ているのも変ですし、また列車がまだ鉄橋上を走っているのに音が切れてしまうのも変です。
単純にセンサーだけで鉄橋通過時にプツッと再生を止めてしまうのも方法ですが、通過する前、通過した後の微妙な余韻を残した音も再現したいところです。
これを実現するためには、自動運転で速度コントロールをして、その速度にあわせた通過音を出すしか方法はありません。


さてこのプロジェクトは自動運転でしか出来ないのですが、再生させる音源を確保しないといけません。
PCで効果音として製作するのは最終手段として、やはり実物の音の方が臨場感があります。
使うための音源を録音したいのですが、これもまた厳しい条件があります。
以下の全ての条件を満たさなければいけません。


(1)ガーダー鉄橋であること。
最近はガーダー鉄橋が少なくなり、コンクリート橋が多くなりましたから、録音できる場所が限られます。


(2)25メートルレールが使われていること。
これもロングレール化が進んだことで、鉄橋を通過してもガタンゴトンの音がなくゴーという音だけなので、やはり場所が限られます。


(3)川幅が80メートル前後であること。
今回のレイアウトの鉄橋長は約30センチメートルですから実物換算では45メートルです。
でもBトレなので約4車体分の長さ、つまり80メートルぐらいでないと辻褄が合わなくなります。
なので首都圏の荒川鉄橋や、大阪の淀川鉄橋などでは使えないのです。


(4)運転されているのが4両編成・6両編成であること。
追兎電鉄は閉塞区間の関係で自動運転が出来るのは最大6両編成までになります。
基本は6両編成、一部のみ4両編成で運転するので、その編成が通過する鉄橋に限られます。


(5)適度な速度(60~80km/h)ぐらいであること。
追兎電鉄はBトレ専用レイアウトにしては大きな方ですが、高速で走っていてはダイヤ運転をするどころではなくなります。
実物換算では40~60km/hぐらいで走行させていますが、架線柱間隔とジョイント音で80km/hぐらいの速度で走っているように錯覚させています。
だからあまりに低速すぎても使えませんし、高速すぎても使えないのです。


(6)近くに踏切などが無いこと。
実際に録音してきた音源を使うため、踏切の警報音があると困るのです。
列車が鉄橋を渡り始めるといきなり警報音が聞こえるのは違和感しかありません。


この全てを満たす場所って…いろいろ考えたのですがありませんでした。
Youtubeの前面展望動画を見て、あたりをつけてロケにもいきましたが…、使える場所は無いようです。
結果、(6)の条件を妥協することで見つけたのがこの場所です。

前回の台風で橋脚が流されていた南海本線の男里川鉄橋(樽井~尾崎)です。
踏切はありますが、踏切の無い側で録音することで、なんとか妥協できそうです。
音源にクオリティは求めていない…と自分に言い聞かせて…です。
撮影してきたのが以下の動画です。

男里川鉄橋の通過音(新しいウィンドウで開きます。)

男里川鉄橋のなんば側には大半径ながらカーブもあり、和歌山市側は尾崎駅があるため、速度は80km/h~90km/hぐらいのはずです。
また下り線は仮復旧状態なので徐行していることもあり、低速通過の音源も確保できました。
ただ工事の影響で水が流れる川幅が絞られていることで流水音が結構大きくなっていました。
そのため水面が見えない位置(反響音が無いので)で録音してきました。


とりあえず録音(録画)して帰宅する途中に「もしかして…」と立ち寄ったのが以下の動画です。

津田川鉄橋の通過音(新しいウィンドウで開きます。)

うーん、灯台元暗し…とはまさにこのこと。
津田川鉄橋(貝塚~蛸地蔵)で自分の家から一番近い鉄橋です。


(1)ガーダー鉄橋であること。…クリア
(2)25メートルレールが使われていること。…クリア
(3)川幅が80メートル前後であること。…微妙にNG
(4)運転されているのが4両編成・6両編成であること。…クリア
(5)適度な速度(60~80km/h)ぐらいであること。…クリア
(6)近くに踏切などが無いこと。…クリア


川幅はおそらく30メートルぐらい、川の横に細い道路があるので合わせても40メールあるかないか。
でもその区間にジョイントが2箇所ほどあるようで、いい感じのサウンドが出ています。
鉄橋のなんば側に急カーブがあるため速度制限があり、いい感じになっています。
今回はこちらを採用することにします。
ただ南海本線はロングレール化率が非常に高いうえ近隣に住宅があるため、いつロングレール化されてもおかしくありません。
いまのうちに音源を確保しておきたいものです。